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【産後】乳腺炎の症状は?母乳外来へ行くタイミングと自宅で出来ることについて

maru
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母乳育児をするママなら誰もが一度は乳房トラブルを経験されていると思います。

私も同じでした(もしかしたら現在進行形)。

3人の子供を完全母乳で育ててきて、乳腺炎になった回数は長女3回、長男5回、次女4回で、なんと合計12回

乳腺炎はある日突然やってくることが多いので、初期症状に直ぐに気づき適切な処置・対応をすることがとても大事です。

そして母乳育児中のママなら普段から乳腺炎にならないように予防することもとても大切!

今回はこれまでの経験を踏まえて乳腺炎なりかけの時から、病院に行くタイミング、自宅で出来ること、また普段の乳房ケアについて触れていきたいと思います。

ここに書かれて内容はこれまで助産師さんに聞いた話、お医者さんとの関わり、そして12回乳腺炎にかかってわかったことの「個人的な経験」となります。

医学的な判断には使えませんので、乳腺炎になった場合は自己判断に任せず必ず専門家に相談しましょう

乳腺炎の初期症状と種類

乳腺炎の赤み

乳腺炎の特徴的な初期症状は乳房の痛みと赤みですが、いつも同じパターンではありません。

どれが先に来るかが分からないのですが、これまでの乳腺炎のなりかけは下記の通りです。

乳腺炎の初期症状
  • 乳房が張って授乳をしても、マッサージをしてもなかなか柔らかくならない
  • 乳房にしこりのようなものができていて気になる
  • 乳房は柔らかいが、赤みとその部分にズッキっとしたがある
  • 乳房の張りや痛みは感じないが、関節痛と微熱がある
  • 急な高熱と悪寒や震えを感じる

産後直後に授乳を始めてまだ胸の状態と母乳の量が安定していない時、乳房が硬く張ってくるのはある程度普通なのですが、そこから適度な母乳の分泌量と授乳のサイクルが作られる必要があります。

しかし赤ちゃんが母乳を飲む力量や力、授乳の間隔が調整できないなど、母乳が必要以上に乳管内に溜まってしまって、抜けない状態になり炎症を起こしてしまうケースがあり、それが乳汁うっ滞性乳腺炎と呼ばれます。

もう一つは化膿性乳腺炎と言い、乳首などの傷から細菌が感染して起こる乳腺炎で、授乳をしてない人にも起こる可能性があるらしいです。

これまでの私の経験からいうと、乳腺炎になりそう、乳腺炎かも!?と思う時は

  • 胸に怪しい赤みがある(まだ痛みはない)
  • 原因の分からない関節痛(特に乳腺炎になりかけの方の腕)、微熱がある
  • 急な高熱と体の震え
  • 助産師さんがマッサージを行っても乳房の張りが落ち着かない

ということが多かったです。

一旦なってしまうと数日は胸の痛みと戦いながらの育児・授乳になってしまいますし、とにかく早めに治したいと思うのが当然。

しかし病院に行くタイミングを決めるのは、実はそこまで簡単なものではないので、そのタイミングと自宅で出来ることを次に書いてみたいと思います。

乳腺炎になった時母乳外来に行くタイミング

1時間で38度まで上がった熱

自己判断で「これは乳腺炎に違いない」と思うと病院に電話をして直ぐに診察を受けようとしたこともありました。しかし、「それはまだ乳腺炎ではありません」と言われたことも。

これまでに何度も母乳外来に電話をして言われたこと振り返って、病院に行くタイミングについて考えてみました。

  1. 乳房の赤み + しこり → マッサージをしたり授乳を工夫して様子をみる。熱が高くない場合もしくは熱がない場合は自力で治る場合もあるが、良くならない場合は母乳外来を予約してみる
  2. 関節痛、微熱 + 押さなくても酷い痛みがある → 電話して相談。母乳外来で膿を取ってもらう。
  3. 急な高熱 + 乳房の赤み + しこり (膿が出る)→ 直ぐに予約をとり緊急で診察

コロナ禍前は少しでも乳房が張っていて自力ではマッサージなどが難しい場合、直ぐに診察をしてもらえることがほとんどだったと思います。

しかし乳腺炎が熱を伴うものなので、コロナ禍以降だと診察が以前より厳しくなったように感じます。

コロナの症状が熱だけとか呼吸器症状を伴わない場合も多いので、生まれたばかりの赤ちゃんを多く接する産院でこの部分で神経質になりルールが厳しくなるのも当然ですよね。

乳房の異常が明らかに認められる場合、例えば赤みが強く、しこりがあり、さらに膿が出ている、痛みがありかつ高熱(38度超)が出ているという場合は緊急枠でみてもらえます。

しかし、まだなりかけで痛みや赤みが強くない、熱が38度を超えない、そして膿などがあると判断できない場合は、様子を見てまずは自宅で出来ることをするように案内されることが多くなりました。

乳腺炎って自然治癒できるものなの?と思っていたのですが、実は乳汁うっ滞性乳腺炎の場合は授乳とマッサージで自力でなおくことも可能のようです。

ただし、自己判断は禁物。

私の場合ですが、個人的に好きな母乳外来があり、乳腺炎かな?というので相談の電話をかけたことがありました。直ぐに病院に行くのではなく、まずは次の日に診てもらおうと思ったからなんですが、症状を説明すると、

今の話を聞くと、熱の上がり方が急なので、これから高熱になる可能性がありそうで、胸の痛みも酷いみたいだから抗生物質の処方が必要になるかもしれないんです。緊急枠で見てもらえるように〇〇病院に電話してもらえますか。

と言われ、直ぐに緊急枠の受信を勧められたことがありました。

まだ乳腺炎のなりかけで赤みは皆無でも、痛みが強かったのですが、その助産師さんの判断は間違ってなかったようです。1時間後に受診した時は39度まで熱が上がり、さらにその3時間後には今までに見たことのない広範囲で赤みが出ていました。

自分は次の日で良いと考えていたので、もしそうしていたら、相当辛い思いをし、治療も遅れたと思います。なので、まずは母乳外来に電話して専門家に相談してください

乳腺炎になった時自宅で出来ること

急な高熱、乳房の赤みやしこりが伴い緊急受診とならなかった場合で、乳腺炎になっても自宅で自力で治ったことが2~3回くらいありました。

その場合、これまで自宅でできたこと、役になったことについて書いてみたいと思います。

  • 搾乳をせず、とにかく赤ちゃんに飲んでもらう
  • 張っている場所の外側を押しながら授乳して溜まっている母乳の流れを良くする
  • 冷たすぎる、暖かいタオルではなく常温のタオルを胸に当ててマッサージをして母乳を出す(乾いているものでOK)
  • 乳輪ではなく、張っている乳房の場所を押しながらマッサージをする
  • 微熱がある場合は適度に解熱剤(陣痛剤)を飲む
  • 食べ物や飲み物に注意する(甘いものやカフェイン、豆乳などは控える)
  • 育児と家事を一休みし、体を休ませる

母乳育児は二人三脚。

乳腺炎になった時も、一番助けてくれるのは赤ちゃんです。

確かに痛みが酷いのでなかなか難しいのですが、母乳を一番効率良く吸ってくれるのも赤ちゃん。

特に張っている場所を押しながら、張っている場所と同じ方向に赤ちゃんの顎がくるようにして吸ってもらえると効果的です。

でもこれ角度的にほぼ無理なこともあるので、夫や家族にお願いして補助してもらいましょう。

自分でマッサージをする時はシャワーを浴びながら血流を少し良くした後に、乾いたタオルを当てて炎症を起こしている母乳を出してあげます。

ここであまりにも乳房を強く押しすぎたり(痛くてなかなか難しいと思いますが)、乳輪を押さないようにしましょう。そして化膿しているかみるため、その色も良く観察してください。

無理に冷やしたり温めたりすると逆に症状が悪化する場合があります。

胸が暑すぎて冷やしたいという時は、アイスパットを直接当てることはせずに冷水を絞ったタオルを当てることをお勧めします。また熱いタオルでマッサージをするとほぐしには良いですが、母乳の出が急に良くなることがあるので注意してください。

乳腺炎になった時、私は寝不足が続いていたり、疲れが溜まっていることが多かったです。疲れていると乳腺炎にもなりやすいですし、治りにくいので、乳腺炎が治るまでは出来るだけ体を休めるようにしてください。

そして、1~2日ほど自力で上記の処置をしても治らない場合は、母乳外来に電話をして助産師さんに相談するタイミンです。

母乳外来の流れと診察内容

緊急外来

高熱、乳房の赤みとしこりがある場合は母乳外来で緊急枠で見てもらえることが多いです。特に、38度を超える急な熱がある場合は、直ぐに母乳外来に電話をして相談してください。

電話をしたタイミングでこれらの症状が全てある訳ではないので難しいところですが、助産師さんに症状を説明すると今後の流れややってほしいことなどを説明してもらえます。

母乳外来電話お問い合わせの流れ

母乳外来に電話をすると必ず聞かれることがあります。

この内容によって緊急の受診が必要か、緊急ではなくても受診が必要か、自宅で様子を見るかなどが決められるようなので、出来るだけ詳しく伝えられるように正確に伝えられるようにしましょう。

乳房の状態について

  • 赤みはあるか
  • 痛みがある場合は程度と部位、いつからか
  • しこりはあるか
  • 胸の張りはどのくらいか
  • 膿などは出ているか
  • 授乳間隔(最後の授乳はいつかなど)

熱やその他の症状について

  • 熱はあるか、ある場合いつから何度だったか
  • 熱に変化はあるか
  • その他の症状(関節痛、腕の痛み、寒気など)はあるか
  • 他の呼吸器の症状・風邪の症状はあるか
  • 家族に熱、頭痛、呼吸器の症状など風邪の症状を持つものはいるか

電話問診の後に

  1. 緊急枠での受診
  2. 近日の一般受診
  3. 自宅で様子を見て悪化した場合は再度相談

のどれかになる場合が多いです。

① 緊急枠で早く受信が必要な場合は、できれば赤ちゃんを誰かに預けて直ぐに受診しましょう。この場合は30~1時間以内に来れますか?と言われることが多いです。

② の場合は、緊急性はなくても一度は見てもらった方がいい場合で、一般の予約枠が空いているところを予約する形になります。その間変化があればもちろん救急枠で受診することになります。

自然治癒が見込めそうな場合です。もちろん見てみないと判断が難しい場合もありますが、家族にコロナ患者がいて症状が著しくない場合などは自宅で様子を見ることになります。

母乳外来の受診の流れ

母乳外来の場合予約枠は大体1時間に決まっているようです。この間に出来るだけマッサージを行なって乳房の状態を改善できるように試むのですが、全部解決できなくても、時間が経つと終了します。

これまでの経験だと、診察と乳房ケアを含めると全部で1時間半 ~ 2時間程度を見込むといいかもしれません。

  • 体温測定 → 熱を測ります
  • 乳房の状態の確認 → 赤み、しこり、張りの程度を確認
  • マッサージを行いながら、乳房と母乳の状態を確認する → 50分前後
  • 助産師さん・医師の判断 → 処方が必要な場合は処方
  • 後日診察が必要が相談、予約など

助産師さんは乳房ケアを行いながら乳腺炎の程度を判断します。

ここで大事なのがコミュニケーション

痛い部位、どのくらい痛いかなどをしっかり細かく説明しないとその後の判断に影響するので注意してください。乳房に赤みがまだ出ていない場合や高熱でない場合、どこまで酷い乳腺炎なのか、抗生物質は必要なのかわからない場合もあります。

例えば、以前受診をしたタイミングで、しこりも酷くなくまだ赤みが出現してないことが何度かありました。しかし、帰宅してから赤みが出てきた、ということもあります。

またマッサージの前半では膿が出ていなかったのに、マッサージをしながら痛みが残る場所を話して母乳を出してもらうと、奥から膿が出始めたということもありました。

助産師さんの皆さんはとても知識が豊富ですが、経験値には違いがあったり、患者の体のことはどうしても直接はわからないというのも事実なので、出来るだけのことをコミュニケーションをしておくのがベストだと言えます。

抗生物質は必ず飲み切る

抗生物質と解熱剤

他の病気で抗生物質を出される時も同じだと思いますが、処方された抗生物質は必ず飲み切りましょう。

育児や授乳をしていると、うっかり忘れることも実はあります。

私の場合、出された抗生物質をうっかり数回飲み忘れてまた熱がぶり返してしまったこともありました。するとダラダラと痛みも熱も続き辛くなるのは自分なので、最後まで必ず忘れずに飲む&飲み切りましょう

乳腺炎予防のため欠かせない乳房ケア

乳腺炎になると熱や関節痛は解熱剤なんとか治っても、乳房の痛みはその後もしばらく続くので、2~3日どころか数週間辛くなるなんてこともあります。その状態で夜間の授乳や普段の家事・育児、復帰している場合は仕事までしないといけないかもしれません。

なので、授乳にある程度慣れてくると疎かになりがちですが、普段からしっかり乳房ケアを行いましょう。特に授乳を始めて間もないというママなら次がおすすめです。

普段から心がけたい乳房ケア
  • 定期的に母乳外来でマッサージ・乳房ケアを行う
  • 抱き方を工夫し、色々な抱き方で飲ませる
  • 乳首に傷ができないよう、乳輪をほぐしてから、深く吸わせる
  • 傷などができないようにクリームを塗る
  • 母乳の流れに良い食事する
  • 飲み物に気をつける
  • 出来るだけ疲れを溜めないようにする

こんなに良く知っているのに12回も乳腺炎になるって…はい、ありえます。

そして最初は知らなかったことばかりで、何度も乳腺炎になったからこそわかってきたことかも知れません。

特に、私は母乳の分泌量を増やすために豆乳とお餅を食べていたのですが、それをやり過ぎると必ず乳腺炎になるというパターンにも気がつきました。また数日睡眠があまり取れなかったという場合も乳腺炎になりやすかったです。逆に脂っこいものを食べても特に母乳を詰まらせることはなかったですが、天ぷらを食べたらつまって乳腺炎になったというママもいるようです。

母乳外来へ行こう

私が普段からおすすめするのは、2回くらい赤ちゃんに飲んでもらってもすっきりしない、乳房が張ったまま、硬さが取れないようであれば、まずはマッサージを行なって、母乳外来を予約して早めに乳房の状態を見てもらうことです。

母乳外来は健康保険の対象にならないので、金額的に負担に感じる方も多いと思います。ただ、私はその費用に見合うメリットが母乳外来にあると信じています。

母乳外来にいくとベテランの助産師さんが授乳、発達、栄養に関する相談を全て受けてくれます。マッサージももちろんですが、赤ちゃんと一緒に行けば抱き方、咥え方などを実際に見てもらえるため、その後母乳の分泌量が増えた、痛みや疲労なく授乳できるようになったなど、良いことばかり。グーグル先生をあさって一人で悩むよりは専門家に相談するのが近道です。

産院を退院して乳房に問題がなくても、産後6週間は数回は定期的に母乳外来で専門家に乳房を見てもらうのをおすすめします。

これまでの乳腺炎の経験

今回は乳腺炎なりかけの時から、病院に行くタイミング、自宅で出来ること、また普段の乳房ケアについて解説しました。以前乳腺炎にかかった時に書いたブログエントリーもこちらもあるので、ぜひ読んでみてください。

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